2009年9月13日日曜日

世界の駄っ作機4


岡部ださく著 大日本絵画
2009年6月発行 

前回出版された蛇の目の花園から5年ぶりの第4巻です。駄っ作機というだけあって、全然有名でない、聞いたこともないような飛行機が扱われているのですが、独特のタッチの手書きのイラストとひねった紹介の文章で読ませてしまう著者のセンスに相変わらず感心してしまいます。

駄っ作機といっても、構想に問題があったもの、設計に問題があったもの、構想・設計はまともでも完成が遅すぎたものなど、駄作になった理由はいろいろ。ただ、どれも戦間期からジェット機の出現後しばらくまでのものがほとんどです。エンジンの出力に余裕ができて、空中給油が実用化される頃以前の飛行機が駄作になりやすかったのかなあなどと考えていたら、本書の最後には連載100回(もともと雑誌に連載されていたものをまとめた本なんですね)ということで、「ダメ飛行機の諸相」という著者なりの駄作機についての考察と分類(珍・怪・愚・凡)が載せられていました。

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